お久しぶり。バイトとニコニコ動画で気づいたら七月が終わりそう。
先ほど、本当に信じられない記事を見つけてしまったので紹介しておく。

痛いニュース(ノ∀`)様:「仙台の小学校の給食」
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1007862.html

有り得ない。本当に有り得ない。
小学校つったら、人生の中でも一番食事に気を使うべき時期の一つな筈。
それを? 初めての献立が? メロンパン1つにイチゴに牛乳? ねえ、これ何kcal? ねえ? 給食って食事に関するアレコレを教える、教育の一環でもある筈だよな? それがこれ? 日によっては冗談抜きで大正時代と同レベルなんですが? おい今平成だよな?

リンク先元スレの>>564、担任の先生が、我慢ならんこの現状に必死で耐えていることがたった一文で伝わってきてもうね。
給食って言ったら、カレーと揚げパンが楽しみで、黒パンが微妙に好きで、納豆が死ぬほど憂鬱とか、そんなもんじゃないのか?
それが何なんだこの様は? 本当に信じられないのだけど。
もともと、貧しい家庭でも満足な食事がとれるようにってことで出来た給食だろ?

僕は今まで、小学生とかの頃から私立に入れるってのは何だかなー、と思っていたのだけど、これなら私立を選ぶ。自分の子供がこんな食事をさせるなんて絶対に嫌だ。絶対に許せない。

給食費ケチって払わないような屑は死んでいいよ。ほんとに。
すいません日常ネタですっていうか自分語りというか。マジで動揺してしまった。これはヤバイ。
いやね、バイト始めたんだよ。ファミレスで。
で、今日契約して軽く指導受けてきたわけなんだけど、契約書書いてる時店長がこう言ってきたのね。
 
ああ、そういや君の同級生2人働いてるよ。
へー、誰ですかそれ。
えっとね。●と○って子。
 
 
え。
 
 
……クールだ。クールになれ細二。○なんてありふれた苗字じゃないか。知り合いに何人○が居ると思ってるんだ。

えっと、それって○×(フルネーム)さんですか?
あぁ、そうそう。
 
 
契約書に判子押す手が震えてしまった。
 
 
いやね、なんつーかね、昔その○さんと結構親しくて、女友達で、バレンタインには二年連続でチョコ貰ったりして、
ぶっちゃけ好きでしうわああああああああああああああああああああああああああああ。
ぶっちゃけ一年くらい前までカラオケ行く度に「死ぬほどあなたがすきだから」を最初に歌っていたのはあなたへのうわああああああああああああああああああああああ。
ぶっちゃけこの間の「秒速5センチメートル」の日記で書いた、中学時代のことを思い出したってのは大半があなたのことでうわあああああああああああああああああああ。

我ながらキモ過ぎるけど、なんつーか、何で今更。本っ当に何で今更。どんだけ低い確率だよ。ってしかもシフトかなり被ってるじゃねーかふざけんな!
これアレですか。もしかしてフラグですか。ガチでリアルフラグ立ってますか。
……これ逃したら一生後悔する気がするけど、なんつーかうわあああああああああああああああああああああああああああああ。

……明日にするつもりだった美容院、今日行ってくる。
まぁ、どうせ彼氏持ちだろうけど。

……会った時、動揺しないようにしなきゃなぁ。
 
 
 
――どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。
 
 
 
小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。二人だけの間に存在していた特別な想いをよそに、時だけが過ぎていった。
そんなある日、大雪の降るなか、ついに貴樹は明里に会いに行く……。
貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から描いた「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨(ほうこう)を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。3本の連作アニメーション作品。

http://5cm.yahoo.co.jp/director/index.html


え? もう五月?
そんなわけで四月から新生活が始まったけど、慣れるのに精一杯。スケジュール的には前よりずっと楽になったのに、なんだかひどく疲れる。明日はサークルの新歓。人間関係構築だるいし、多分サークルには殆ど行かないだろうなぁ。その分バイトしたい。

さて。
新海誠監督の作品、「秒速5センチメートル」を観るのをすっかり忘れていて、調べてみたら渋谷での公開日が明日までだったので慌てて行ってきた。
そんなわけで今日はその感想でも。

新海誠は個人製作短編アニメーション「ほしのこえ」で一躍有名になり、その後「雲の向こう、約束の場所」などを製作しているアニメーション監督。背景を鮮明に魅せる光と影のコントラストと、切なさと爽やかさを感じさせる甘酸っぱいストーリーが特徴かな。
「雲の向こう、約束の場所」についてはこのBLOGでも以前に取り上げている(http://diarynote.jp/d/77331/20060701.html)けど、その中で僕は「つーか、新海監督には一度、SF要素一切無しの直球ど真ん中の青春作品を作ってみて欲しい」と書いた。
そして、今回の「秒速5センチメートル」はまさにそんな作品。

で、具体的に内容。
背景の美しさや、駅、踏み切りなどのディティールについてはもう、言うこと無し。以前と同じく素晴らしいの一言。観ていて気付いたのだけど、どうやら僕は、この人が描く「雪の降りしきる都会」に酷く弱いらしい。ツボ過ぎ。
ただ、Amazonのレビューでも書かれているけど、風景が「動画」になると途端に普通になってしまうのがちょいと惜しい。まぁ、予算もそんなに無いだろうし、仕方無いと言えば仕方無いことなのかな。
Amazonでは人物の描き方についても触れられていたけど、僕は特に不満は感じなかった。普通だと思う。個人的には、ああいう感じのキャラデザ大好きなのでー。
ストーリーは先ほど載せた公式の紹介通り、SF要素皆無の青春物ど真ん中だった。
けど、正直言って前二作とちょい被るかな、と。淡い初恋。穏やかな日々。別離。風景にそれぞれを重ねて想う。そういう、作品を語る上での骨格が殆ど同じなので、そこは人によっては減点対象になってしまうと思う。僕はこういう王道大好きなので、全然気にならなかったけど。
演出は前二作より良くなった。第三話のタイトルから主題歌が流れだす辺りは素晴らしかったし、その後も歌詞と上手くシンクロしていたりしてまる。「雲の向こう、約束の場所」より格段に良い。
けど、ぶっちゃけ主題歌に喰われちゃってる(笑)。なにせ、主題歌が山崎まさよしの誰もが知ってる超名曲、「One more time, One more chance」なもんで。良い意味でも悪い意味でも存在感あり過ぎ。まぁ、歌詞は本当にストーリーにぴったりだったし、良いラストだと思う。

総じて、僕個人としてはまったく気にならないけど、他の人にとっては批判対象になるような要素が多かったような。
「ほしのこえ」から三作続けて同じような作風だったし、SF要素の無いこの作品は、新海誠が描く青春系作品の総結集だったと言えるかもしれない。次の作品からは、多分ある程度の方針転換が必要になってくると思う。
……僕個人としては今の作風が凄く好みなので、作風を変えて欲しくない感もあるのだけど。これ以上先に進むには、やっぱり違う方向性の作品を作っていくしかないんじゃないかな。

まぁ、色々言ったりもしたけど、アレだ。観とけってことで。渋谷シネマライズは明日(4/27)までだけど。
レンタルに入らなかったら、多分セルDVD買うと思う。僕にとっては、それくらい素晴らしい作品だった。
ってかやっぱ新海誠最高だちくちょー!

これを観た帰り道。夜と夕方の境目のコントラストが絶妙に綺麗だったので、ちょっと自転車を止めて眺めていた。
この作品のことを思い浮かべていたら、自分の中学時代のこととか思い出して、ちょっと泣きそうになったり。
世界は美しいと思った。
ISBN:4840237158 文庫 紅玉 いづき メディアワークス 2007/02 ¥557

――あたしのこと、食べてくれませんかぁ…………!?

はい、というわけで最早どなたも覚えておられねーと思うけど細二です。お久しぶりという言葉が風化してしまいそうな位久しぶりだけど、気にしたら負けだと思う。
学校が終わってから一ヶ月くらい何してたかというと、まぁ積読を少しずつ崩したり積みゲーを少しずつ崩したり。あと、学校が終わってまでも何故かプレゼンの準備をしていたり、何故か友人の書いた小説についてアドバイスしたり(何様?)。ちなみに友人の作品は、オブラートに言っても劣悪な出来だった。
あとは、久々に再会した友人が就職したりお母さんになってたりを見て、マジで焦ったりビビッたり。そんな生活。

さて。
何気なくこのBLOGを読み返していたところ、ラノベのレビューが一件も無いことに初めて気づいて驚愕してしまったので、今日はラノベの感想でも。
今更感が漂いすぎて鼻が曲がりそうだけど、電撃小説大賞の大賞を受賞した「ミミズクと夜の王」と、同じく金賞受賞の「扉の外」を。他の作品は買っていない&ラノベコミュニティのレビューもチェックしていないのでわからないけど、去年の銀賞受賞作品「狼と香辛料」のような、めっさ話題になっている作品は無さそう。

まずは大賞の「ミミズクと夜の王」。
周囲の村人に迫害されていた少女ミミズクが、夜の王や魔物に会って云々というファンタジー。
読み終えた第一印象は、「夏休みの課題図書」(Amazonのレビューでも、同じようなことを書いておられる方がいらっしゃったけど)。なんつーか、確かに綺麗で、完成度も高いと思うんだけど、あんまり印象に残らない感じかな。読み応えがマイルドなんだろうか。ジャンルというか、雰囲気というか、方法論というか、まぁそんなようなものもラノベというよりは「童話」だと思う。ジャンクフードじゃなくて、普通に美味しいお粥みたいな。そんな感じ。こんなラノベらしくない作品に大賞を取らせるなんて、電撃の懐の深さを改めて思い知った。
まぁ、このパンチ不足はストーリーの展開上、仕方ないことじゃないかな。序盤は主人公の痛々しい言動とか、結構衝撃的なシーンも多いけど、中盤から終盤にかけては主人公が普通になってきてしまっているし。ストーリーも大体予想できてしまうしね。つーか、この作品にそもそもそういう衝撃を求めること自体が間違っているのだと思う。
読んでいて、男にはこれ書けないなー、と強く感じた。同じく女性作者の『キーリ』を読んでいる時にも感じるむず痒さがここにも。なんつーか、こう、やっぱり女性から見た男性像というか、そこに何とも言えない違和感がある。女性が男性向け作品を読んだときには、この違和感がもっと強くなって『嫌悪感』になるのかなぁ。まぁエロゲとかはアレだしね。
総じて、良い意味でも悪い意味でもラノベらしくない作品。帯では「泣いた」みたいなことが書かれているけど、これ泣くようなジャンルの作品じゃないだろ、と僕は思う。「童話」で泣くか(いや、「ないたあかおに」とか「ごんぎつね」とかは別として)? もっとしんみりとした良さじゃないかと。帯でコメント書いている人は全員女性だけど、これが男性と女性との間にある感性的隔絶なのかなぁ。
そんなわけで、僕的には微妙だった。女性には薦められるかも。女性の感想を聞いてみたい作品。

「扉の外」。目が覚めると見知らぬ部屋でクラスメイトと一緒だった。コンピュータが言うには私に従っていればオールオッケーらしいが、さてはて云々。そんな話。
まぁ、よくあるデスゲーム系の作品(これには「死」は出てこなくて、生命の保証はされているけど)で、主人公が中二病(中二病について:http://www.geocities.jp/sittodesuka/)。なんだか、クラスメイトを見下しまくっている。
デスゲームとしての出来はそこそこというか、正直ありきたり。読んでいてそこまでつまらなくもないけど、積極的に面白いとも言えないような、そんな出来じゃないかな。
で、全体的に描写が不足していて、展開に説得力が感じられない。悪い意味でサクサク進んでいってしまっているのが、一番の欠点だと思う。
主人公は典型的なイタいキャラの癖に何故かモテモテ(死語)。つーか、本当に何故こんなにも好意を持たれているのかが不思議で、まぁこれも描写不足が原因かなぁ。正直、主人公の人物像は不愉快だった。
ラストも何だかえぇー、な出来で、なんだかいきなり悪いキャラクターが改心して大団円、みたいなそんなノリ。しかも言っていることが当たり前過ぎて、いまさらそれかよ! それでみんな納得しちゃうのかよ! まさに「とってつけたような」という言葉がしっくりくる感じ。
とにかく全体的に説得力不足で、ストーリーに最後まで入りきれず終わってしまった。
正直、あまり出来がいいとは思えないのだけど。これで金賞?
個人的には、帯に書かれている竹宮ゆゆこのコメントの方が本編の何よりも面白かった。
というわけであまりオススメできません。

そんなわけで、2作品とも僕としては外れだったかな。
……脳が腐りかけているような状況で久しぶりに文章を書いたせいか、自分でも何だか微妙なレビューだけど、まぁこんなところで今日は終わり。またいつか。出来れば近いうちに。
引き続き多忙。つーか11月に入ってから、一度も六時間以上睡眠がとれていないってのはどうなのよ。

だが、どんなに忙しくともこれについては書かねばなるまい。

かーずSPさん(http://hw001.gate01.com/karzu/)より。


『Fate/ZERO』
著:虚淵玄(Nitro+)
作画:TYPE-MOON
http://www.fate-zero.com/


き、き、きき、きたっ…………!

絶句。まさかまさかまさか、ここにきて冬コミ最大の話題作となろう超弩級の極大爆弾が投下されるとは。


え、マジ? 虚淵玄が? 第四次聖杯戦争? 征服王イスカンダルとか切嗣とか言峰とか遠坂父とかを? 虚淵玄が?

こいつら馬鹿だ。最高の馬鹿だ。絶対に虚淵玄が「あー、Fate書きてぇー」とか言って奈須きのこが「あ、それ読みたい」で企画が立ったに違いない。会社の規模とかが小さくて、ある意味同人に凄く近しい場所にあるエロゲー界隈だからこそ出来ることだろうなぁ。しかもNitro+は古橋版デモンベインを滅茶苦茶好きにやらせてるようなとこだし、TYPE-MOONは元々同人だし。お前ら最高に馬鹿すぎ。
で、委託するよね? 今年の冬コミはどう足掻いても行けそうにないのだけど。いたくするよね? うらぎらないよね? しんじてるよ?

虚淵玄はNitro+の仕事しなくていいのかなぁ、とか思いつつあーもうめっちゃ楽しみだわ。
これで年末までは頑張れる、と思いつつ二徹でレポートを書き続ける僕。そろそろ休日とやらをくれてもバチはあたらないような気がするけどなぁ。
ISBN:4087793796 単行本 Vジャンプ編集部 集英社 ¥980

多忙。アニメ溜まりすぎ。ラノベと漫画もそろそろヤバイ。
だけど、どんなに時間が無くともこれだけは書かなければ。
今日、息抜きに近所の本屋でブラリと行って驚愕。度肝を抜かれる。

「犬マユゲでいこう A・TiEMPO」
「犬マユゲでいこう URGENTE」

い、い、い、犬マユの新刊が出ているっ……!

絶句、そして即刻本を手にとって呆然。え、え、嘘、ほんとにマジで犬マユ? しかも二冊同時刊行? え? 夢?

まぁ大半の人は知らないと思うので説明。
「犬マユゲでいこう」というのはVJ(ブイジャンプ)という、そろそろ滅びそうな(失礼)雑誌で連載している漫画のタイトルだ。ただ、月刊誌である上に一回が4ページ(後に6ページ)と分量が非常に少ないので、単行本が出るのが恐ろしく遅い。滅茶苦茶遅い。
帯によると、今回の単行本は七年ぶりらしい。僕その頃小学生なんだけど(ちなみに、この漫画を知ったのは中学生の時だった)。既刊の一巻と二巻は絶版で、僕も一巻が未だに手に入らない。友人に借りて読みはしたけどね。
内容は色々。基本的には作者の石塚さんがプレイしたゲームについて面白おかしく描かれているのだけど、どっかに行った旅行記だったり、VJの編集部ネタだったりと。いずれも面白さはガチ。

今回の新刊のうち、「A・TiEMPO」の方は一巻、二巻の抜粋した内容も入っているので、知らない人でも手は出せるようになっている。久しぶりに読んだけど、「かまいたちの夜」の主人公とヒロインの名前(デフォルトだと「透」と「真理」)を、それぞれ「透と百人の忍」「真理とヒグマ」と設定する回の面白さは異常。電車の中で読んでいて、笑いを堪えるのに必死だった。
「URGENTE」の方は完全に新刊で、読んだことのないエピソードばかりでこれまた面白かった。のだけど、うん、確かに面白いけど、ぶっちゃけ6ページになってからよりも、4ページの頃のほうがテンポ良くて面白い気が。あと収録されている最新話が4年前のものとかマジ勘弁。ようやくPS2が出た頃の話ですよ?

まぁ面白かったし、SFCのゲームとか懐かしいね。つーかその頃のゲームをよく知らなくとも、ゲーム好きなら誰でも楽しめる漫画だと思う。
……だから次の新刊は早めにお願い。つーか今からでも出そうと思えば出せるんじゃね?
あと、帯の紹介文。秋本治(「こち亀」作者)はまだわかるのだけど、何故に宮部みゆき? そういや宮部みゆきも「ICO」のノベライズをやらせてくれと自らお願いした位のゲーマーだし、もしかしてガチでこの漫画好きなのかな?

久々にゲームがやりたくなった。時間がずっと無くて、DQ?とかMGS3すらまだやってないんだよね。コンシューマーのゲームは時間かかり過ぎ。
何にせよ、取り敢えずお勧め。是非。
ISBN:406314433X コミック 幸村 誠 講談社 ¥590

お久しぶり。ちょっと一週間ほど中国に行っていたもので。
そのせいかはわからないけど、今物凄い修羅場なので、しばらく更新途切れるかもしれない。どの位ヤバイかというと、プレゼン2本と原稿1本とレポート2本とテスト2回とディベートの準備に追われている状態。しかも中国の油まみれな食事で胃腸がやられ、帰国した日に雨に濡れたせいか熱が出てきた。溜まったアニメを観る暇すら無い。
また血混じりのゲロを吐いてしまいそう。ピンク色でキモいんだよねアレ。

さて。
そんな中でも、これだけは読まないわけにはいかなかった。僕が神と崇める漫画家、幸村誠の「ヴィンランド・サガ」。その最新刊がようやく出た。
週刊マガジンからアフタヌーンに移動したわけだけど、週刊というペースじゃどう考えても「プラネテス」レベルの質を保つことは不可能だし、まぁこれで良かったと思う。
どれだけ休載してもいいから、質を高めることだけを考えて描いて欲しいね。

で、今巻の内容だけど、もう素晴らしかった。元々凄かった画力には更に磨きがかかっているし。アシェラッドやトールズの格好良さは異常。
ストーリー的にはさほど大きな動きは無かったけれど、相変わらず面白い。宗教について語り合うヴァイキング達のシーンがお気に入り。
「だいたいよォ、オレロンドンの聖堂でイエスの木像を見たけどよォ、スッゲェ弱そうじゃねェ?」
「オーディン神やトール神のほうがかっけーよ」
とか、この辺の「軽さ」を描くのが幸村誠は上手いなぁ、と思う。
それでいて、ヴァイキングの誇りについて語るシーンになるとキッチリ格好良く描いてくれるのもいい。
「いかに戦い、いかに死ぬか。それが問題だ。敵は強けりゃ強いほどいい」
ありがちな台詞だけど、そういうシーンで魅せてくれると、やっぱり作者の実力を感じる。

てゆーかね、もうほんとに面白すぎだから。おまけのユルヴァの表情もめっちゃいい。ユルヴァ可愛いよユルヴァ。
本当はネタバレで細かく、一つ一つのシーンやキャラクターについて語りたいところなのだけど、時間も無いしこの辺で。
やっぱり幸村誠は最高だ。現時点で、僕の中のNO.1漫画家確定。
次巻が今から楽しみで仕方が無い。
適当に書いていたら、現在のネットについての懐古厨な愚痴になってしまったので書き直し。
「半分の月がのぼる空」実写ドラマ第二話感想。

結論から言うと、一話よりは大分観られた。いや、僕が慣れただけかもしれないけど。
ストーリー展開も原作どおりで、きちんと描けていると思う。蜜柑とか。多田コレクションについてもきっちりやってくれたので安心した。あれはギャグ要素でもあるけど、原作一巻では凄く重要な役割を負っているし。これをすっ飛ばすようなら構成が屑だと思っていたけど、これなら今後も構成については心配せず観ていられそうだ。アニメより尺もあるしね。
演技については、亜希子さん役の方がいい感じ。先週老けてるとか言ってごめんなさいと謝りたくなる。ごめんなさい。つーか先週は合わないとか思ったけど、亜希子さんについては良いキャストじゃないかな?
他もまぁ、何とか許せるようになってきた(キャストっつーかキャラクターについては、みゆきの改変が一番衝撃的だったから、そのみゆきが今回出ていない、というのも影響しているかも)。
同じ時間帯にテレ玉でやっている「パンプキン シザース」のアニメが面白かったからそっちを観ようかとも考えていたけど、この出来ならとりあえずこっちを観続けようと思う。
ちなみに「パンプキン シザーズ」は現在原作を読み中、文句無しに面白い。いずれレビューしたいな。

しかし、正直冬→夏の舞台変更は辛すぎ。作品の雰囲気が完全に変わってしまっている。……何を意図して、こんな大胆な改変をしたのさ?
合成丸出しの半月も酷い。あそこまでドでかく強調しなくとも、もっとさりげなく見せる感じの方が良い気がする。
やっぱり、全体の出来としてはちょっと苦しい感があるかな。

来週はいよいよ一巻の山場。裕一と里香の物語における、最も重要なキーポイント。
……頼むぞ。
アニメ:『ネギま!? 第一話』感想
「魔法少女リリカルなのは」「月詠」「ぱにぽにだっしゅ!」などのアニメでその名を馳せた新房昭之監督、その最新作は「魔法先生ネギま!」のアニメ化。
なんと深夜ではなく夕方枠の放送、しかも原作とはかけ離れたキャラデザでほぼ完全オリジナルということでどうなることかと思っていたのだけど、まぁ「ぱにぽにだっしゅ!」のあのノリだった。新房監督の持ち味バリバリ(笑)。

オープニングはナギとエヴァンジェリンの戦闘から。どシリアス展開と、なんと言えばいいのか、グリム童話の挿絵?みたいな絵柄に衝撃。しかもクオリティ高いし。流石、前期のスタッフとは違うことを早々に見せ付けてくれた(笑)。

オープニング以降はギャグ重視の、まぁいつもの感じ。麻帆良学園紹介のシーンはまさしく新房テイスト全開だね。「ざわ……ざわ……」とか、黒板ネタも健在(笑)。
第一話の展開はエヴァンジェリンの登場以外、原作とそう変わっていない。原作三巻のエピソードをかなり早いうちに消化するみたいだ。時間帯も時間帯だし、子供向けに戦闘重視の展開にするのかな。
それにしてもアーニャ可愛いよアーニャ。

作画は安定している。……のかな? いや、このスタッフが作画を崩すとは考えられないのだけど、所々すげー違和感を感じる部分があって。それがキャラデザなのか作画の崩れなのかよくわからない。
特に気になったのは委員長かな。顔もそうだけど、髪の毛にすげー違和感。髪の部分も輪郭を描いているせいかなー。

まぁ何にせよ、今期一番の話題作じゃないかな。色々な意味で。
夕方枠を与えられた新房監督がどうハジけてくれるのか楽しみにしつつ、今後の放送を待とうと思う。
いや、期待はしていなかったんだけどね……。
というわけで、ライトノベル原作「半分の月がのぼる空」の実写ドラマ、第一話を観ての感想。ちなみに原作については完っ全に信者で、もうほんとに崇拝している。六巻以降の、里香を過剰に持ち上げるような描写にはちょっと閉口したけど、四巻までの心理描写が素晴らしすぎる。二巻ラスト、三巻の山場、四巻の「夢」の各シーンはライトノベル史に残る名場面だと思う。冗談抜きで。
で、ドラマの出来はどうか、というと。
案の定ひどい。はっきり言って想像以上だ。

まずね、裕一が登場する最初のシーンからして有り得ない。なんで走ってるのさ。えとさ、一応、肝炎で入院しているっていう設定のキャラなんだけど。原作じゃそんな描写も無かったし、意味も無く走り出すような熱血少年じゃないことは明白なのに。そして独白棒読みきたー。予想済みとはいえ、モノローグがこの上なく重要な役割をしている原作を考えると、これは正直つらいなぁ。
帰ってきたところで里香と遭遇。ねーよ。なんで里香があんな深夜に西病棟にいるんだよ。一人でうろうろ出来るような体じゃないだろうが。
そして亜希子さん登場に吹いた。老けてるー! いや、冷静に考えれば、現実にあんな若い看護士がいるわけないんだけど、それでもこれは酷い。そして何をするでもなく立ち去る里香。うーん、このシーンに二人の出会いを追加した製作側の意図がよくわからない。
そして病棟で裕一が二人の少年と談笑している場面。……一人は山西でいいとして、もう一人は、いやまさか、奴がこんな貧弱な体格なわけが無い。無いのだけど、何なんだこの迸る嫌な予感はっ!
「お前はいいんだよ、司」(台詞かなりうろ覚え)
…………あ、彼がやっぱり司なのね。原作だと、身長187?、体重92?となっているのだけど。ああ、うん、ねぇ。
「裕ちゃーん」(台詞うろ覚え)
何このいきなり登場してめっちゃ馴れ馴れしい美少女。
……みゆきか。えー、幼なじみとはいえこの二人はあんまり仲良くなくて、みゆきと裕一は冷戦に近い関係にある筈なのだけど、なんだかみゆき→裕一のフラグが立っているように見えるのは僕だけ? おかしいよね?
とどめは裕一が図書館に行くシーン。半袖半ズボンで裕一が一言。
「あっちぃー」
夏かよ。蜃気楼立ってるよ。
原作だとコートを着て、それも寒くて寒くて仕方が無い『今日は今年一番の寒さです!』ってお天気お姉さんが断言するシーンなのだけど。原作でも暑がるシーンはあったけれど、それは先の先の先の話、「人間失格」を買いに行って「チボー家の人々」を見つけるところじゃなかったかな。五巻だよねあれ。今は一巻のエピソードを消化しているところだよね。あのさ、冬のあの凛、とした空気があってこそ、後々の手をつなぐシーンとか沈黙とかが生きてくるんだと思ってたけど、製作側と僕の感性の間に凄まじい断崖絶壁が無いかな?

まぁ、演技が下手なのは仕方が無い。深夜帯だし、ライトノベルとドラマという2ジャンルの相性は最悪だろうし(対象にしている層からしてね)。予算はショボショボで、新人俳優の練習場みたいになるのもまぁ、理解できるし、許容できる。
だけど、原作者の橋本紡のBLOG(http://nekodorobo.exblog.jp)によると、この実写ドラマ化の話は、原作を読んだ製作側が「ぜひやらせてください!」と持ち込んできたものらしい。
それでこの原作の理解度の低さは、正直あんまりじゃないかと思う。というか、橋本紡に非常に失礼なことじゃないのか。本当にスタッフは原作読んでるのか。
正直なところ、「原作を生かして良い物を作ろう」という製作側の士気がまったく感じられないのだけど。完全にやっつけ。

うーん、なんかなぁ。原作信者としては、ちょっと怒りを覚える出来だったかな。笑うネタにもならない。
どんなに演技が酷くとも、原作をちゃんと理解していて、その良さを生かそうとしていればそこそこ観られる作品にはなる筈なのに。
とても残念だ。

私事だけど。

2006年10月2日 日常
今日、僕は部活を引退した。

引退式でコメントを求められて、部員たちの前に立つ。
こういう所で泣くのは僕のキャラじゃないし、サクッと軽めに終わらせようと思った。つーか、引退する時も僕は泣かないだろうなー、とかずっと考えていた。でも、みんなの顔を見渡していて、これまで続いてきた、なんでもない日常が終わるのだな、と初めて実感した。もう僕は、あの心地よい空間に戻ることは出来ない。
ボロボロ泣いて、もう自分でも感情が制御できなくてめちゃめちゃになった。
今こうして思い返してみても、自分が何を言ったのか、よく覚えていない。

僕達の勝手な都合で、難しい役割を押し付けてしまった後輩がいた。何とかしてやりたくて、出来ることはしてきたつもりだけど、僕は自身のことだけでもういっぱいいっぱいで、結局彼には殆ど何もしてやれなかったと思う。それが申し訳無くて仕方がなかった。
でも、今日の本番、彼は本当に上手くなった姿を見せつけてくれた。それがすごく嬉しくて、何も出来なかった自分が情けなくて悔しかった。
そんな僕に、彼は引退式で泣きながら感謝してくれた。先輩が色々してくださったからここまでこれました。本当に尊敬しています。これから先輩方がいなくなってしまうことを考えると不安で、自分じゃ先輩と同じようにはいかないだろうけど、少しでも先輩に近づけるように頑張ります。だから卒業してもぜったい遊びに来てください。
違う。お前がそこまで上手くなったのは、ずっと必死で努力してきたからだよ。僕はほんとに何もしてやれなかったよ。でも、もし、ほんの少しでも僕がお前の助けになれていたなら、それほど嬉しいことはない。これまでこんな情けない先輩についてきてくれてありがとう。これからも頑張ってもっともっと上手くなって、来年遊びに来た僕を驚かせて下さい。またボロボロ泣いた。

引退記念に「Monokuro Boo」というシリーズのマグカップとぬいぐるみを貰った。いいでしょこれ、抱き心地最高っすよ。後輩たちが笑いながら渡してくれた。一生大切にする。

世間一般じゃ「青春」とか呼ばれているこの高校時代の多くを、僕は部活動に捧げてきた。まだ若い僕には「青春」の貴重さはわからないけれど、それでも、この日々を後悔することは絶対に無い。月並みな言葉だけれど、君たちと一緒に過ごした時間は、僕にとっての大切な宝物だ。本当に沢山、色々なことを勉強させてもらったし、何よりめちゃめちゃ楽しかった。忘れない。
ありがとう。
アニメ:『うたわれるもの』総評
 
    ――きっと、……また会える日が来る――

         ――きっと――

 
 
最終話マジ泣き。
なんだこの名作は! アニメで泣いたのなんて初めてだっつーの!
最初の一話を観た時はえらくありがちな展開だし微妙かな? と思っていたのだけど、三話辺りからもう、グイグイ引きこまれていった。
途中で戦国伝奇ものからガンダムへ、そしてエヴァへと変わっていった(笑)時にはさすがにビビッたけど、それでも最後まで素晴らしい出来だったように思う。
作画も終始安定していたし、何よりも尺が足りない(と推測される。原作未プレイっつーか、アニメ観て最近プレイを始めたのでまだ途中)中でよくここまで見事に纏め上げた。シリアスなシーンに偏ってしまいがちなところを、五話や十八話の見事なギャグシーンがうまく中和しているし。本っ当に凄い構成。

全ての想いが収束する最終話にはもう、泣かされた。ミコトの「解体」に愕然として、アルルゥの「ちゃんと言うこときく! だから、だから……」辺りで目頭が熱く。そして直後の「この手ではもう、お前を撫でてやることは出来ないな」で涙腺が崩壊した。
「うそつき! うそつきうそつきうそつき! ずっと一緒って言った! ずっと、おとうさんずっと一緒じゃないとやぁ!」
声優さん、その名演技は反則だから……。

で、その後何とか落ち着いたのだけど、クロウ、べナウィ、カルラ、トウカが一斉に武器を構えるところでまたグッとくる。あのシーンには痺れた。各人物の、全てを覚悟したような表情が格好良くて格好良くて。その後の各攻撃も決まってたし。あの場面ってのは、人が神の庇護を放棄し、それを超えていく、まさにその決定的瞬間なのだと思う。

更にその後の別れのシーン、二大好きなキャラのトウカとべナウィでまた泣かされる。特にべナウィとの会話では、ハクオロとべナウィの間の決して揺るがぬ信頼関係がよく現れていて、すごくいいシーンだった。
そして「おとうさんいない、おとうさんいない……」
だからアルルゥは反則だよ!

エルルゥとの別れのシーンはとても綺麗。
ハクオロの「来るな! ……来ては、駄目だ……!」の台詞でまたもグッときた。つーかこのアニメ、声優の演技が凄すぎ。
キスシーンでは、一話から積み上げられてきたハクオロとエルルゥの間の絆がよく現れていたように思う。

エピローグで愕然。ユズハ死んでるよ!
でも、何かが吹っ切れたようなオボロを見ると、「うたわれるもの」はオボロの成長物語でもあったのだなぁ、とか思ったり。
ラストの振り返ったエルルゥは、いったい何を見たのか。
ここはまぁ、やっぱり僕の中ではハクオロ帰還ということにしておく。

一見地味だけど、作画・構成・演技など全ての面で非常に高品質な、本当に素晴らしい作品だった。
今は原作のPC版をプレイしているところだけど、PS2移植版も購入決定。
ここまで手放しで絶賛できるものを久々に見た。文句なしに名作。この上なく満足です。
ISBN:4103014717 単行本 米澤 穂信 新潮社 2006/08/30 ¥1,470

――いまさら、いまさら取り返しなどつくものか!

恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。
――はずだった。
ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。
どうやらここは、「僕の産まれなかった世界」らしい。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4103014717/sr=1-1/qid=1158676789/ref=sr_1_1/250-7890379-3404269?ie=UTF8&;;


「氷菓」「愚者のエンドロール」などの古典部シリーズで角川スニーカー文庫からデビュー、最近は一般文芸の仕事も引き受けているミステリ作家。米澤穂信(氏の公式サイトはこちら。『汎夢殿』http://www.pandreamium.net/index.html)。
この「ボトルネック」は最新刊なのだけど、ミステリじゃない作品ははじめてなのかな?

恋人の弔い中に兄の死を告げられ、もう帰ろうと崖から花を投げ込むと自身が転落。
気がつくと、そこは「自分が生まれなかった世界」であり、「生まれなかった姉が生まれた世界」だった。
小市民シリーズではかなりダークな青春を描いている米澤穂信だけど、今回はそれを上回る暗さだ。暗黒青春ぶっちぎり。
いつものことながら、今回も厭世的な高校生が主人公。それも「さよなら妖精」や小市民と比べて、かなりひどい。

懐かしくなんかない。爽やかでもない。
若さとは、かくも冷徹に痛ましい。
ただ美しく清々しい青春など、どこにもありはしない――。


というのが帯のキャッチだけど、すげー上手く内容を表していると思う。

タイトルの「ボトルネック」ってのは、そのまんま「瓶の首」で、つまり「道が狭くなり、流れが滞ってしまう場所」。
経済や情報技術分野では、全体の効率を低下させているごく一部分の事を指す。どんなに他の部分を改善しても、ボトルネックを発見し、除去しない限り効率は絶対に向上しない。
ボトルネックは排除しなければならない。

んー、どうも上手く書けないな。長い間レビューは書かずにいたせいか。つーかやっぱりネタバレ無しに書くには難しい。
まぁ、いつもと違ってミステリでもないし、爽快感を感じられるような小説でもないけど、質の高いものであることは確か。
「さよなら妖精」の暗めな米澤穂信が好きなら、買っても損は無いと思う。

以下はネタバレ感想。
信じていたただひとつの恋人との繋がりすら失ってしまい、自身がボトルネックであることを自覚してしまった主人公。
読んでいて、やっぱり「違う可能性」というものは見ちゃいけないものなんだな、と思う。
人生ってやつはまぁ、選択に次ぐ選択、ひたすら選択の連続で成り立っているわけで。僕たちは常に何かを選び、何かを切り捨てながら生きているわけだ。やっぱりああすりゃよかったー、とか頭抱えたりするけど、それでもそれが最善だった、と信じるしかない。そんなことでいちいち悩んでいたら、何も選べなくなってしまうからね。
でも、もし仮に「自分の代わりに誰かがいる世界」を体験してしまって、それが自分が居た世界よりも良いものだったとしたら、自身がボトルネックなのだと知ってしまったら、もう何も出来なくなる。レーゾンデートルを喪失してしまう。自分自身がまったく信じられなくなってしまう。
物語の最後、どちらの道を行くべきか決められない主人公は、つまりそういうことだったんじゃないかな、と。

僕自身も自分に自信が無くて、自分がボトルネックじゃないかとビクビクしている人種だ。だからこの話は、何というか、凄く痛かった。
アニメ:『ハチミツとクローバー?』総評
うん、よかった。最終回のラストはスネオヘアーで泣かされたし。竹本の声は、まぁ…………DVDに期待しましょう。
ただ、花本先生とはぐがくっつくというのが未だに受け入れられない。つーかね、先週アニメで花本先生が「ああ好きさ! 大好きさ!」とか言い出した時は冗談抜きで唖然呆然愕然だっての。え? 花本先生ロリ? みたいな。でもまぁ、この辺のストーリーに対する愚痴や不満は漫画の方のレビューで書こうと思う。

第一期と通して、これでコミックス全10巻がアニメ化されたわけだけど。
正直、ここまで恵まれた作品はそう無い。
アニメとしての出来も、作画は全編通して素晴らしいし、全体的に淡い感じで原作の雰囲気もよく出てるし、尺にも余裕があるからちゃんと一つ一つのエピソードをやれてるし。
原作ファンとしても文句無しの出来。つーかこれでグダグダ抜かしたらバチが当たるね。

個人的には、第一期と第二期、共にテーマ曲が物凄く気に入っている。特に第一期ED「ワルツ」は神。いやほんとに良すぎ。
シリーズ通して甘い声のYUKIがOP、落ち着いてしんみりした雰囲気のスネオヘアーがED(第一期後半は僕の中では抹消済み)だったわけだけど、作品の世界観にもマッチしていて滅茶苦茶いいOPとEDだと思う。
第一期・第二期、それぞれ最終回もEDのスネオヘアーで泣かされた。特に第一期のね、最終回だから「ワルツ」来るか? 来るか来るか? ともう本編そっちのけで期待していて、あのイントロが聞こえてきた瞬間。忘れられない。

画像は色々と良いのがあって、何にしようか迷った。自転車に乗る二人、ホーム抱き合う竹本とはぐ、そしてタイトル通りのサンドイッチ。
でもまぁ、この作品はやっぱりこれだろ、ということでラストシーンからの一枚。

とにかく(ストーリーは別として)原作の再現度という意味では、今まで見てきたアニメの中でもピカイチ。
DVDを欲しいと思わせてくれる、そんなアニメだった。

以降は更新再開。

2006年9月14日
卒論の中間プレゼン終わったっ! くあああああああああああああああああああ! 開放感っ!
というわけで修理に出したPCにwordとpowerpointだけ突っ込んで二週間もの間狂ったようにやっていた作業が一段落!
本屋に走って溜まっていた本をごっそり購入。
以下リスト。

「ボトルネック」米澤穂信
「NO CALL NO LIFE」壁井ユカコ
「とらドラ!3」竹宮ゆゆこ
「灼眼のシャナ??」高橋弥七郎
「七姫物語 第四章」高野和
「ジャストボイルド オ’クロック」うえお久光
「レジンキャストミルク5」藤原祐
「TOY JOY POP」浅井ラボ

「ハチミツとクローバー 10」羽海野チカ
「.hack//XXXX 1」喜久屋めがね

素晴らしい!
米澤穂信に壁井ユカコの新作、電撃は七姫物語にとらドラ!にうえお久光の新刊!
浅井ラボがHJ文庫でなんか書いてるし! ハチクロの新刊もうかよ! 完結? 完結ですかー!?
というわけでPC修理も無事終わり、以降は通常の更新速度に戻せると思う!
「Fate/stay night」×「MELTY BLOOD」のMAD。
「Farce/melty blood」
http://stage6.divx.com/members/64273/videos/2091

このクオリティは異常。
舞い散る桜が黒く染まるシーンや、各キャラクターのコメント。
投影のエフェクト、一瞬挿入されるイリヤ&バーサーカー、そして「是、射殺す百頭」、「ばいばい」。
固有結界「無限の剣製」を侵食する「空想具現化」、暴走アルクェイドVS黒セイバー。
そしてラスト、黒セイバーが光とともにセイバーになるシーン。
鳥肌立ちっぱなし。
TYPE-MOONが好きな人は是非。

途中挿入されるアーチャー化士郎とか、黒化凛(?)っぽいキャラってどっかで絵が出てるんだろうか。HFでアーチャー化士郎は……あったっけ? プレイしたのがずいぶん前だからなぁ。
……どうも、お久しぶり。
いやまぁなんつーか、色々と忙しかったということでご勘弁下さい。

さて。
先月9巻が発売された、大人気少女漫画「ハチミツとクローバー」通称ハチクロ。僕が唯一読んでいる少女漫画(のだめカンタービレにも手を出したいのだけど、既刊が多いとどうしても躊躇してしまったり。学生は金ねーのよ)。
9巻の展開は正直言ってかなり不満だったのだけど、まぁそれは置いといて。
実写映画観てきた。映画館は若い女性で埋まってた。僕、この上なく場違いオーラ出てた。
…………とりあえず、いってみよう。
ちなみに画像は事前に発売されたメイキングDVDのもの。

キャスト。
女性陣は納得。特に山田はすげーぴったり。
男性陣はうーん、ちょっとねぇ。竹本、あんなに太くないし。真山、あんなキモヲタじゃないし。森田、髪型と服装が悪夢だし。花本先生、……合ってなくもないけど、もうちょい若い感じでも良かったのでは?
キャストが合っていないというより、服装や髪型で転んでしまっている感が強い。惜しい。

ストーリー。
いいんじゃない? つーか覚悟してたより全然おっけー。
ちょっと細かいところで「ハチクロらしさ」が出ていなかったりもするけど、大体は許容範囲内。リカさんの態度とかおかしーだろ! って感じだけど何とかギリギリ許せるレベル。
ちょっとラストが中途半端かな? でもまぁ、原作がまだ完結していないし、妥当なところで終わっていたと思う。
原作で最後まで行くことが無い(らしい)海へ旅行したのも、アナザーストーリーだからこそ出来る良さが出ていた。
そしてニャンざぶろう登場に吹いた(笑)。いやー、まさかアレが出てくるとは。登場と同時に映画館の各所でクスクス笑いが。
残念だったのが、竹本の自分探し消滅。残骸らしきものは微妙に残ってたけど、やっぱりあれは違う。あの自分探しが無くて何処がハチクロだ糞野郎と言いたくなるけど、まぁ尺の問題で仕方ないよね……。
まぁ総じてそこそこの出来。

音楽。
作中の曲はまったく印象に残らず。スタッフロールで流れるテーマ曲の内、スピッツの「魔法のコトバ」はすげーいいんだけど、スガシカオの曲が微妙。なんかスガシカオの曲らしくなくて、全然印象に残らない。スガシカオは「夏祭り」とか好きなんだけどなぁ。

結論。
キャストで失敗している感は否めないけど、まぁ漫画の映画化なら良い方では。最近観た映画化作品は「姑獲鳥の夏」(京極堂の最初の薀蓄が耐えられず速攻でさようなら。映像化する作品じゃねーよ)「疾走」(演技がギャグ)「最終兵器彼女」(阿呆くさくて最後まで観られませんでした)とか酷いものばかりだったので、久々にそこそこ観れるものに会った気がする(ちなみに今挙げた作品、原作は全て大好き)。
まぁ、原作ファンで、キャストを見ても「何とか耐えられそう」と思える人なら観ても損は無い。と思う。

ちょっと短いけど、この更新はリハビリのつもりなのでここでおしまい。また今度。
アニメ:『涼宮ハルヒの憂鬱』総評
 
 
 ――ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、
   超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上――
 
 
 
 
素晴らしいクオリティーだった……。第6話(最終話)のポニーテールは最強に可愛かったし。間違い無くアニメ史に残る傑作。
言うべきことは一つしかない。
第2期を。「笹の葉ラプソディ」「涼宮ハルヒの消失」を入れた第2期を。
京都アニメーション製作の「消失」が観られれば、もう何も言うことはありません。以上。

しかし……「射手座の日」「ライブアライブ」「サムデイ イン ザ レイン」。
こう並べてみると、改めて凄まじい質の作品だったなぁ、と思う。
だから第2期を! 第2期をっ!
DVD ビデオメーカー 2005/02/17 ¥4,935
 
 
――あの遠い日に
         僕たちは、叶えられない約束をした――

 
 
 

日本が南北に分断された、もうひとつの戦後の世界。米軍統治下の青森の少年・藤沢ヒロキと白川タクヤは、同級生の沢渡サユリに憧れていた。彼らの瞳が見つめる先は彼女と、津軽海峡を走る国境線の向こう側、ユニオン占領下の北海道に建設された謎の巨大な「塔」。いつか自分たちの力であの「塔」まで飛ぼうと、小型飛行機を組み立てる2人。ところが中学3年の夏、サユリは突然、東京に転校してしまう。うやむやのうちに飛行機作りも投げ出され、それぞれ別の道を歩き始めるのだが…。
2002年『ほしのこえ』で映像界に鮮烈なデビューを飾った新海誠監督の、初長編映像作品

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000793FBK/ref=pd_bxgy_text_1/250-9574639-8933031


ようやく、ようやく僕の近所のビデオ屋にこれが入った。
「雲の向こう、約束の場所」。「ほしのこえ」でその有り余る才能を見せ付けた新海誠監督の第2作目だ。
僕が「ほしのこえ」を観たのは3年ほど前なのだけど、もうね、あの映像美に痺れっぱなし。ラスト付近は鳥肌立てて震えていた。
だから、この「雲の向こう、約束の場所」も物凄く期待して観たのだけど、うん、荒削りというか、改善すべき点はまだまだあるけれど、やっぱり新海誠は本物だと思う。

「ほしのこえ」からの映像美は顕在。
どこまでも突きぬけていくような青空、白い雲。そこにそびえ立つ、高く、あまりに高い塔。朽ちたその姿を風に晒す廃駅。夕陽が差し込む放課後の教室。
……素晴らしい、としか言いようが無い。淡い色使いを鮮烈に魅せる光と影のコントラストは、まさにこの監督ならでは。背景でこれほど主張できる人ってのは、そう居ないんじゃないだろうか。
ただ、僕としては「ほしのこえ」ラスト付近、雪の降る街の風景にはちょっと劣るかな、と感じた。あれは正直、僕のツボに直撃してそのままぶち抜くような代物だったので。

ストーリーは「ほしのこえ」と同じく、「人と人の繋がり」を描いていて、まぁありがちと言えばありがちなもの。だけど、「ありきたり」ではなく、良質で「王道」な作品として仕上がっている。
ただ、これは「ほしのこえ」でも感じたことなのだけど、ちょっと中途半端なところがあるかな、と思う。
「ほしのこえ」では「自分の居場所の確立」ということもテーマに入っていて、ミカコが制服をずっと着用していたのも自己確立としての意味があったらしい(作中じゃ語られなかったけど。MF文庫Jのノベライズより)。その辺がどうも中途半端というか、消化不足な部分だった。
今回の作品では、平行世界などのSF要素がちょっと中途半端。セカイ系作品としていくのならあんな中途半端な説明はせず、もっと――そう、高橋しんの「最終兵器彼女」くらい説明を無くすべき。逆に、もっと一般の客層もとり込んでいくのなら、ちゃんとした説明をしていかなくちゃ。その辺がどうも消化不足と言うか、製作側のコンセプトが定まっていないように思う。
つーか、新海監督には一度、SF要素一切無しの直球ど真ん中の青春作品を作ってみて欲しい。いや、SF要素が叙情的な作品と絶対に合わない、というわけではない。新海監督のような、幻想的な雰囲気を持ち合わせたSFというのは海外では珍しくない(日本じゃ全然無いけど)。例えばレイ・ブラッドベリとかね。僕もブラッドベリは大好き、というか信者だし。
ただ、新海監督は多分SFが物凄く好きで、その思い入れが純粋な作品としての完成度を下げてしまっているんじゃないかな、と。
今作品の前半では、意図的に過剰なほど美化された青春の一コマが描かれている。その完成度を観ると、この人がただの何でも無い青春ものを作ったらどうなるんだろう、観てみたい、と思わせてくれるのだ。
いつかやってくれないかなぁ。

今回の作品では俳優を声優として起用していて、例えばかの「北の国から」で有名な吉岡秀隆が出演したりしている。のだけど、うん、いや確かに雰囲気はよく出てると思うんだけどね、ぶっちゃけ聞き取りにくい。下手、というか何というか。
スタジオジブリの宮崎監督といい、何故素直に声優を使ってくれないのか疑問に思う。

演出は中々に上手い。特に、音楽の使い方は「ほしのこえ」の時よりも確実に良くなっている。テーマ曲(?)のバイオリンの曲は雰囲気とも合っているし、物語上でも上手く使われているしで素晴らしいね。
ただ、ラストでボーカル曲が入るところは「ほしのこえ」と同じなのだけど、その部分の盛り上がりは微妙。そこは「ほしのこえ」の方が明らかに良かった。
ただまぁ、さっきの風景のところでも書いたけど、僕の中で「ほしのこえ」ラストシーンはあまりに鮮烈な印象を残しているので、その辺ちょっと主観が入り過ぎているかもしれない、というのは言っておく。

まぁ何にせよ、やはり素晴らしい作品。
セカイ系世界観だったり、ヒロインがフィクション的なキャラクター
だったりで、一般の人(ぶっちゃけると非オタク)にはちょっと受け入れがたいかもしれないけど、それでも是非一度は観て貰いたい。
それだけの価値はある。
今後どういう傾向の作品を新海誠が作っていくのか。それはまだ分からないけれど、取り敢えず楽しみにしていようと思う。
アニメ:『ひぐらしのなく頃に 祟殺し編』総評
何だか最近アニメの感想ばかりだなぁ。
いやまぁ、本の批評を書くとどうしても時間がかかっちゃうから、その辺が今ちょっと厳しいんだよね。
ライトノベルの方もそこそこ読んではいるけど、レビューを書く意欲を湧かせるものが無くて。期待していた「銀盤カレイドスコープ」も前後編の前編だったし。
そんなわけで。
「ひぐらしのなく頃に」祟殺し編総評。

さて。
いつもの僕のやり方として結論から先に言うけど、最悪の出来だった。1話か2話くらい見逃してしまったのだけど、それを観たいという気も起こらない。
圭一の覚醒シーンは無く、雛見沢大災害をあのような形にカットしてしまう祟殺し編に何の価値があるのか。心の底から疑問。
綿流し編は割と良かったのに、何故いきなりここまで酷い出来に。
他の問題編と違って5話とったのだから、尺としても少しは余裕があった筈なのだけど……。

具体的に問題点を挙げると、一番致命的なのは大災害の描き方じゃないか、と思う。やっぱり。
原作でのあのシーンってのは、沙都子に殺されかかって里香ちゃんも死んで、もう滅茶苦茶になった状況を、全て一切合財完全に終わらせてしまう――ある意味、演劇で言う「機械仕掛けの神」的な役割を担っていると思う。
このあまりに唐突で不条理な『終焉』に対して読者は驚愕し、呆然とするわけだけど、うーん、これだとむしろ「物語の筋がよく分からない」という、原作者の意図とかけ離れた『驚愕』と『呆然』を味わってしまうのでは……。
あ、あと圭一がもう一度鉄平を殺そうと決意するシーンが有り得ない。あのシーンはあんな殺意に満ち溢れたものじゃない。もっとこう、追い詰められ切った圭一が「もう何もかもどうでもいい。せめて奴だけは殺す」という『諦観』に近いものを感じている、読者にある種の透明感を覚えさせる場面なのだ。

鈴木次郎の漫画版祟殺しはコミカライズとして素晴らしい出来だった(時間が取れたらこれについても書く予定)だけに、残念。
次週からは僕が原作で一番好きな(つーか泣いた)暇潰し編。問題編と解決編のインターバル的存在ではあるけれど、「ひぐらしのなく頃に」という物語においては非常に重要なエピソードでもある。
……頼むから何とか良いものを作ってくれ、スタジオディーン。

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