ISBN:4840234418 コミック あずま きよひこ 角川(メディアワークス) 2006/04/27 ¥630

世間じゃ9連休の休みボケが云々言っているみたいだけど、GW中休みがたったの1日しか無かった僕には縁の無い話。むしろ疲れが溜まっていて、ここ1週間ほど風邪気味だったり。やってらんねー。
というわけで、2回目は軽くいってみることにした。つーか1回目が正直重すぎた。
あずまきよひこ「よつばと!」の第5巻だ。

「あずまんが大王」で4コマ漫画界に革命を起こしたあずまきよひこ。
似た作風の人は割と増えてきたけど、やはり「空気」の書き方がこんなに上手い漫画家はこの人だけだ。
普通に読んでも勿論面白いけど、細かく読めば読むほどに、構図や影の使い方などの上手さがよく分かる。そんな漫画。

実際の内容は、長く続いた「夏」の終わりを描いている。
父ちゃんの後輩であるヤンダの登場、ジャンボとの天体観測、そして夏休みの最後に行った海水浴。
今までの既刊と変わらず、安心して楽しめる脱力っぷりが素敵だ。
個人的には34話「うみ」の1ページ目がツボだった。
でもこの作品のキモって、そういうギャグ的な笑いじゃなくて、微笑ましさとかそういうことだよなぁと思う。

ちなみに、僕が一番好きなキャラはよつばの父ちゃんである。
4巻収録の27話「つくつくぼうし」のラストで、よつばに「つくつくぼうしは、セミでした」と報告された時の反応が格好良すぎる。あれには痺れた。つーか惚れた。
ああいう人が一番近くで見守っていてくれているからこそ、よつばはあんなにも純真なままでいられるんじゃないかと思う。作中にはまだ登場していないけど、仮に「悪意」をもってよつばに接する人間が出てきたとしても、父ちゃんはよつばをちゃんと守れる人間なのだろう。
あー、リアルでああいう人が居たら本気で尊敬するなぁ。

何にせよ、やはり良い作品だ。
余談だが、5巻のカバーを外すと、よつばが居ないモノクロの内表紙絵が現われる。
その絵を見た時に感じる僅かな寂しさが、いかにも「夏の終わり」という感じで何とも良い。

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